メタボダイエット外来
5月24日に体組成計のInBodyの最上位機種のInBody970を設置しました。
体脂肪、部位別の筋肉量などが測定できます。
どなたでも無料で測定できます。
クリニックの入り口を入ってすぐの所に設置していますのでお気軽にお声掛けください。
2023年3月27日に肥満症に対して十分な減量効果が期待できる保険適応の新薬「ウゴービ」の製造販売が国内で承認されました。
2型糖尿病治療薬で肥満治療も同時に可能な新薬マンジャロについてはこちら
保険適応は
①BMI が 27kg/m2 以上であり、2 つ以上の肥満に関連する健康障害を有する肥満症
あるいは
②BMI が 35kg/m2 以上の肥満症
です。
肥満に関連する健康障害とは以下11疾患を指します。
1. 耐糖能障害 (2型糖尿病・耐糖能異常など)
2. 脂質異常症
3. 高血圧
4. 高尿酸血症・痛風
5. 冠動脈疾患
6. 脳梗塞・一過性脳虚血発作
7. 非アルコール性脂肪性肝疾患
8. 月経異常・女性不妊
9. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
10. 運動器疾患:変形性関節症(膝・股関節・手指の関節)、変形性脊椎症
11. 肥満関連腎臓病
食事療法、運動量併用下で1年で15%ほど減量できる薬剤です。
現在、薬価収載の調整中で恐らく、発売は9月頃かと思われます。
強力に食欲を抑制するので食事療法のハードルが大幅に下がります。
検診で血圧、脂質異常症などを指摘され過去に食事療法に取り組んだけれども挫折した方にとって福音となる薬剤です。
食事療法が軌道に乗り、順調に減量できれば運動療法のモチベーションも向上し好循環が生まれます。
高血圧、脂質異常症で今まで定期的に内服をしなくてはならなかった薬を内服しなくても血圧、脂質が安定したり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の改善、CPAPから離脱できる可能性があるインパクトの非常に大きな新薬です。
20歳の頃の体重に戻ればメタボリック症候群は卒業できます。
しかしながらウゴービを休薬すると食欲が回復しリバウンドします。
健康的な食習慣に転換し運動が生活習慣の一部となればウゴービ減量後も体重は維持できます。
ウゴービを徐々に減薬し休薬後も体重が維持できれば患者さんも医師も医療経済的にも三方良しとなり、なによりも健康寿命が延長し、まさにアンチエイジングのひとつと言えるのではないでしょうか?
InBodyで体脂肪、筋肉量を正確に数値化して、新薬ウゴービを使い、食事、運動療法を併用してメタボリック症候群の治癒を目指して頑張りましょう。
2型糖尿病治療薬で肥満治療も同時に可能な新薬マンジャロについてはこちら